いつも大変お世話になり感謝申し上げます。
意匠設計室の大屋です。
昨年、弊社が設計に携わらせていただき竣工いたしました、
鹿児島市武町にある興照寺様。
※詳しくはコチラのページをご覧ください。
長い間地域の皆様に親しまれてきた本堂の改修工事を終え、
今回は住職ご夫妻の役宅(その役目に携わる人の住居)
のキッチンを中心としたリフォームの設計に弊社は携わらせていただきました。
24時間、365日、お寺様としてご家族全員でおつとめに従事されてきた役宅での暮らし。
これから目指す10年、20年先の理想の暮らしについて、
事前に弊社オリジナルのヒアリングシートをお渡しし、
まずは思うままにご記入いただきました。
次に、こちらもまた弊社オリジナルのチェックシートに基づき、
現在の暮らしの中での「良いところ、悪いところ」について調査、聞き取りを行いました。
御門徒様の悲しみと喜びの物語に寄り添い涙し、
新しい未来や社会への警鐘と期待へのお話しに始まり、
共感したご本の著者や特集されていたテレビ番組での暮らしや収納についてのお話し、
長年愛用してきたもう手に入らない焼芋器のお話し、
大好きなお料理やパン作りのお話し、
ご先祖、ご両親、ご兄弟、夫婦、子どもたち、孫たち、
そしてスタッフへの想いと感謝のお話し…
たくさんのお話しを通して、
御門徒様との大事なご縁があってこその今のお寺であり、
今後さらに大切につないでいくためにも、
元気で、明るく過ごさなければならない…という強い想いを受け、
そのための<暮らしを楽しむキッチン>を中心とした人が集まるLDKをご提案。
ご夫妻の想いを胸に設計を進めることにいたしました。
鹿児島市内のキッチン・家具ショールームやカタログをご案内し、
「お好みのもの、そうでないもの」を確認しながら、
造作キッチン、システムキッチンなどの特徴についてもご説明。
いくつかパースを作成、検討し、候補となったショールームへご案内いたしました。
改修前のLDKがこちら。
随所に、長年の暮らしの工夫や思い出がたくさん詰まっています。
そして、改修後のLDKがこちら。
オレンジ、イエローなどの元気色のビタミンカラーが映える、白と無垢材のキッチン。
光が差し込みにくい場所を考慮して、
キッチンでの作業タスクエリアごとに、天井に8灯のダウンライトを設置。
ダイニングに設置予定の
無垢材の丸テーブル上の天井には4灯のダウンライト。
マスタードイエローとライトグレーの壁紙には、
ゴールドのローレットとライムグリーンのカーテンをコーディネート。
建具と同色のマホガニーブラウンの巾木で、
ノスタルジックで温かみのあるカラーをクラシックに引き締め、
さまざまな色彩の家具や雑貨を際立たせてくれる背景に。
リビングに新調されたブルーグリーンのソファーが映えるよう、
既存のフローリングを生かしながら、
ライムグリーンのカーテンでグリーングラデーションを。
照明器具は、
年齢とともに変わる色の見え方、
調理に適した色、リビングでの読書に配慮して、
自然な光の色に近い昼白色で統一した。
大切な思い出がたくさん詰まったLDKの面影を生かしながら、
これから迎える新しい暮らしに向けた今回のリフォーム。
お打合せ時におもてなしいただいた、
数々の絶品手作りパンや蜜たっぷりのとろとろの焼き芋、
香り高いハチミツ紅茶etc…
料理や日々の暮らしを心から楽しみ感謝する
住職ご夫妻のお姿やお話しに感銘を受け、
関わるすべての方を笑顔に導いて下さるその生き方は、
尊敬と学びの連続でした。
また、弊社社長折田と住職ご夫妻はなんと42年来の友人関係。
お打ち合わせの中で何度も飛び交う若かりし頃の武勇伝に笑い、
このような関係を築き上げてきた奇跡を間近に見ながら、
私自身も大切な友を何度も思い出し、
いつまでも大事にし続けたいと思う瞬間でした。
最後に、
弊社会長東條からの教え、東条設計社訓より、
「心のこもった仕事の尊さを悟り、物事の大小にかかわらず誠意をもって取り組むこと。」
改めて、素晴らしい出会いとご縁をいただきましたこと、
心より感謝申し上げます。
posted by 東条設計 at 21:38| 鹿児島 ☀|
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